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旅行案内

『トンボの眼』会員旅行
2015年春季・『熊本県内装飾古墳一斉公開』

『熊本・福岡の装飾古墳をめぐる』

 2015年春季「熊本県内装飾古墳一斉公開」の日時が決定。公開古墳と装飾古墳館での特別展見学を中心に福岡・熊本の代表的な装飾古墳を巡ります。
※装飾古墳とは、古墳内部の石室や石棺、また崖面に造られた横穴墓の壁面に絵画や文様が描かれたものの総称で、日本全国に約600基見られ、そのうち200基あまりにを熊本県が占めています。

期間:2015年3月20日(金)〜3月22日(日)=3日間
※2014年月21日(金)〜23日(日)を予定しておりましたが2015年春季「熊本県内装飾古墳一斉公開」の日時が決定。公開古墳と装飾古墳館での特別展にあわせ実施日を順延としました。公開古墳では専門家の現地解説が有ります。
旅行代金:153,000円 (菊地温泉3〜4名相部屋、人吉2名1室)
旅行出発日の2カ月前までにお申し込み手続きをお済ませの場合(申込書提出、申込金納入終了)旅行費の2%相当額を割引いたします。(日帰り旅行除く)
◎特典周知までの特例として3月出発旅行のみ2月10日まで早期割引特典延長
一人部屋追加料金: 設定なし(ご相談ください)
食事:全食事付
最少催行:10名
定員:15名
添乗員:『トンボの眼』佐々木が羽田空港より同行します。
◆ 集合・解散:羽田空港集合・羽田空港解散。
◆ 締切:2015年2月18日(水)※ただし満員になり次第締切り。
◆ 企画:『トンボの眼』編集室

旅程

■ 1日目
羽田空港(08:30)→日本航空JAL313→(10:30)福岡空港=福岡県うきは市・日の岡古墳・珍敷塚古墳=熊本県立装飾古墳館=鞠池城==菊池温泉
(菊池グランドホテル泊)
■ 2日目
菊池温泉=山鹿市立博物館・チブサン・オブサン古墳=袈裟尾高塚古墳=鍋田横穴群=弁慶ケ穴古墳=人吉城跡=青井阿蘇神社=人吉温泉
(ホテルサン人吉泊)
■ 3日目
人吉温泉=京ケ峰・大村横穴群=大坊古墳=清原古墳群=江田船山古墳・塚坊主古墳・虚空蔵古墳==福岡空港(19:25)→日本航空JAL338→(20:45)羽田空港・解散
※10前後の装飾古墳が公開されます。詳細決定次第見学順路を変更することがございます。あらかじめご了承下さい。

〜装飾古墳とは〜

 古墳内部の石室や石棺、あるいは横穴墓の壁面に彩色や浮彫、線刻を施したものを装飾古墳と呼ばれています。こうした装飾を施す古墳は4世紀から出現し、横穴式石室が盛んに造られた5世紀から7世紀にかけて、九州北部を中心にひろがりました。装飾古墳の定義が、研究者によって違うため、正確な数を集計するのは難しいのですが、平成19年5月現在、国内の装飾古墳総数は657基を数え、九州では367基と全国の半数以上が集中しています(熊本県立装飾古墳館による)。また熊本県内の装飾古墳は196基と全国で最も多く、特に菊池川流域には装飾古墳が数多く集中し、117基が確認されています。全国第2位の数を誇る福岡県内の装飾古墳は71基を数えることから、菊池川流域にいかに集中しているかが判ります。
 初期の装飾古墳は石棺の外側や内側に、円文などの装飾を施していました。やがて、正方形の形をした石室の四方に石障(せきしょう)と呼ばれる板石を組み、そこに文様を刻み、色を塗るようになります。この装飾古墳は「石障系」と呼ばれ、熊本の装飾古墳の特長のひとつとして分類されています。
 そして、この石障に代わって、石屋形(いしやかた)と呼ばれる、開かれた棺が採用され始めると、石屋形に線刻を施したり、彩色で文様が描かれるようになり、次第に石室の壁全体に装飾が広がるようになります。これらの装飾古墳は「壁画系」と呼ばれ、菊池川流域と福岡県を中心に全国で見られるようになります。
 また、石棺の蓋に、浮彫や線刻と彩色を施すものも見られます。これらは「石棺系」と呼ばれ、直弧文(ちょっこもん)や円文など様々装飾が施されています。
 更に、阿蘇溶結凝灰岩など、軟らかい岩肌に穴を穿つ横穴墓(おうけつぼ)の内外にも、線刻や彩色などの装飾が施されます。この装飾古墳は「横穴系」と呼ばれ、熊本県内の実に6割がこの横穴系の装飾古墳で占められます。
 熊本県内、特に菊池流域に装飾古墳が集中する理由のひとつは、約9万年の阿蘇山の噴火時に火山性噴出物が堆積してできた阿蘇溶結凝灰岩(Aso−4)が豊富にあることと推察されます。
 阿蘇溶結凝灰岩には、様々な硬さの石材があり、装飾古墳には程よい硬さの石材を選び、使用されたことが判っています。また、石材表面は多穴質であることから、塗られた顔料が染め込み、1500年経過した現在も鮮やかな彩色が残っていると考えられます。

(熊本県装飾古墳館常設展示図録「黄泉の国の彩り」より)


〜旅のみどころ〜

【日の岡古墳・月岡古墳】

両古墳とも若宮八幡宮境内にあり、全長80蚊ら90メートル級のの前方後円墳です。日の岡古墳には天井部のフタ石がなく、上から石室をのぞき見ることが出来ます。安山岩割石積みの壁面から天井にかけて同心円文と三角文を主体とする彩色壁画が描かれています。赤、緑、白の三色が使用されていて奥壁には、三色による同心円文6個が上下二段に配置されています。左右壁には、盾、靫、刀、獣、魚などが見られます。同じ境内にある月岡古墳では後円部から江戸時代に長持形石棺が出土、現在、社殿の床下に保管されており、盗掘されずに出土した金銅製武具や鉄器、鏡などを社殿で見学できます。

日の岡古墳
日の岡古墳に画がかれた櫂を持つ人物、
靫・蕨手文、ヒキガエル、
鳥を乗せた船や太陽のような同心円文
月岡古墳出土の長持形石棺
社殿下に保管されている
月岡古墳出土の長持形石棺

【珍敷塚古墳】

石室奥壁の装飾には、赤と青の顔料を使い、岩の地肌を利用して3色の色合いで構成されています。太い線を横に4段描き、その上に弓矢が入った靫を3個中央に配置し、左と中央の靫の間には大きなワラビ手文が描かれています。靫の左側上には同心円文、その下にはゴンドラ形の船があり、右側が船首で舳先には鳥が止まっており、帆のようなものも見えます。冠をかぶった人物が櫂を持っており、靫の右側上には盾もしくは弓を持った人物が立っている。その下には月に住む動物と言われる2匹の蟾蜍(センジョ ヒキガエルの意)が描かれています。

珍敷塚古墳
珍敷塚古墳の装飾壁画

【鞠智城】

「白村江の戦い」で唐・新羅の連合軍に大敗した大和政権が、日本列島への侵攻に備え西日本各地築いた山城の一つです。九州を統治していた大宰府やそれを守るための大野城・基肄(きい)城に武器・食糧を給する支援基地であったと見られています。、八角形鼓楼、米倉、兵舎などが復元され現在は歴史公園となってます。

鞠智城
八角形鼓楼などの建物が復元された歴史公園・鞠智城

【熊本県立装飾古墳館・山鹿市立博物館】

装飾古墳館は熊本県内の主要な装飾古墳のうち12基を選んで精密なレプリカを作り、出土した副葬品などとともに展示されており保存のため閉鎖されている古墳もあり必見です。山鹿市立博物館は菊池川流域、とくに弥生時代の国指定史跡・方保田東原遺跡と古墳時代の装飾古墳などから出土した遺物を主体とし、全国唯一の石包丁形鉄器や30数例しかない巴形銅器など貴重な遺物が展示されています。

熊本県立装飾古墳館正面
熊本県立装飾古墳館正面
山鹿市立博物館展示室
山鹿市立博物館展示室

【オブサン古墳・チブサン古墳】

オブサン古墳では奥室屍床を画する仕切り石に赤彩の連続三角文、奥壁に赤彩の小型の靭などが描かれていますが、現在は痕跡程度になり肉眼では判読しにくく奥室には装飾豊かな壁画が描かれていたと思われます。またチブサン古墳では石屋形内壁と屋根の軒部前面に白の円文、人物像、三角文を白色で、その他は赤色で塗っています。正面の側石に三角文・菱形文を主体に正面中央に円文を描き、赤・白・青の三色で塗り分けてあります。

チブサン古墳
乳房に似た文様のチブサン古墳

【鍋田横穴群・弁慶ケ穴古墳】

山鹿には阿蘇凝結熔解岩が露頭している場所があり、古墳時代の人々はここに横方向の穴を掘って墓としました。特に鍋田横穴群第27号横穴慕の左外壁には、人物、弓、盾、馬、靫(ゆぎ;矢の入れ物)などが鮮明に浮彫りされています。弁慶ケ穴古墳は凝灰岩を用いた前室・後室の複数の横穴式石室を設けた装飾古墳です。石室入口に人物の彫刻があるほか、前室右壁には赤色でゴンドラ型の船を上下に二艘描き、馬、荷物とその上に鳥が乗っている様子を描いています。舟葬思想を裏付けるものとして注目されています。他にも馬、人物像、同心円、三角文など主に赤色の彩色がされています。

鍋田横穴群27号横穴慕
人物、弓、盾、馬、靫などが浮き彫りされた
鍋田横穴群27号横穴慕
弁慶ケ穴古墳の壁画
舟葬思想を表現する弁慶ケ穴古墳の壁画

【袈裟尾高塚古墳】

菊池で唯一の装飾古墳で玄室の奥壁に線刻で「靫」と三角文を配した装飾があります。玄門や側壁に赤・白色の顔料による彩色が残存する部分が認められ、玄門のまぐさ石の上面にも靫が浮彫りされています。副葬品として翡翠勾玉、硝子玉・金環などの装身具や刀子・鉄鏃・轡や須恵器が出土しています。

袈裟尾高塚古墳
袈裟尾高塚古墳 菊池で唯一の装飾古墳、袈裟尾高塚古墳

【人吉城跡・青井阿蘇神社】

鎌倉時代から幕末まで700年間、相良家の中世城趾で、球磨川と胸川を堀がわりにした特異の築城と、江戸時代末期に施された石垣のはね出し武者返しが、築城史上でも珍しい遺構です。桃山期の華麗な装飾性を取り入れた国宝・青井阿蘇神社も見ごたえがあります。

人吉城跡
人吉城跡
青井阿蘇神社
青井阿蘇神社

【大村横穴群・京ケ峰横穴群】

球磨川の北の村山台地の南側崖面の約800mの間に東西2群に分かれて27基の大村横穴群があります。8基の横穴の外面には動物、武器、武具、幾何学文様(円文・三角門等)の装飾があります。球磨川に臨む阿蘇熔岩の断崖に地点を異にして5基が開口しています。京ケ峰横穴群第一号横穴の右外壁には大小二個の精巧な靫を、第2号横穴の右外壁には彩色され大小二個の盾と剣の浮き彫りが残っています。

大村横穴群
崖面800mに渡って2群、27基の横穴墓がある
大村横穴群
京ケ峰横穴群
精巧な靫などの武具の浮き彫りが残る
京ケ峰横穴群

【大坊古墳・永安寺東古墳・西古墳・玉名市立歴史博物館】

大坊古墳は菊池川左岸の玉名平野をのぞむ丘陵の先端に位置する前方後円墳です。横穴式石室を持ち、装飾はこの石室の支柱と奥室の石屋形に朱と群青を使って施されています。石屋形には多数の連続三角文とその中に数個の円文が描かれています。出土遺物の金製の耳飾りや真珠、玉類などの装身具、大刀や鉄鏃などの鉄器などの一部が玉名市立歴史博物館に展示されています。永安寺東・西の両古墳は、同じ丘陵上にある大坊古墳に後続する円墳と考えられています。永安寺東古墳の石屋形前室の左右側壁と玄門の前面に装飾模様が施されています。永安寺西古墳は、東古墳の西約60mの同じ丘陵上に位置し後続するものと考えら、線刻した円文が見られます。

大坊古墳
連続三角文、円文が装飾された大坊古墳

【百貫穴観音横穴】

阿蘇溶粘凝灰岩面に大小5基の横穴墓が造られており、2号墓の内部に千手観音が彫られていることから石貫穴観音横穴と呼ばれています。1から5号墓の横穴入口の縁部分には赤などの顔料が彩られています。

百貫穴観音横穴
百貫穴観音横穴2号墓内部に掘られた千手観音は今も地元の人々の信仰の対象である

【江田船山古墳】

日本最古の本格的記録文書である75文字の銀象嵌(ぎんぞうがん)銘をもつ大刀が出土したことで著名です。江田船山古墳も筑紫君一族の配下に連なって地域の中首長の墓であったことが想像できます。

江田船山古墳
銀象嵌銘をもつ大刀が出土した江田船山古墳
江田船山古墳
江田船山古墳横口式家形石棺

装飾古墳一般公開 ― 参考

一般公開は毎年春・秋の2回行われ、2,014年秋の一斉公開では、熊本県内11箇所の装飾古墳の内部が公開されました。古墳内部は、実はいつでもみられるわけではないのですが、この一斉公開期間は専門職員の解説を聞きながら見学できます。
公開日
【1】平成26年10月25日(土)
【2】平成26年10月26日(日)
午前10時〜午後4時
公開場所
【1】石之室古墳(熊本市南区)、田川内1号墳(八代市)、大坊古墳・永安寺東古墳(玉名市)、袈裟尾高塚古墳(菊池市)、宇賀岳古墳(宇城市)、長砂連古墳(上天草市)、塚坊主古墳(和水町)
【2】大村横穴群(人吉市)、大坊古墳・永安寺東古墳(玉名市)、横山古墳(山鹿市)、袈裟尾高塚古墳(菊池市)、京ガ峰横穴墓群(錦町)
2015年の春季公開に関してはどの古墳が公開されるのかなどは未定ですが、おおむね上記の古墳が公開されると思います。詳細決定次第に旅程を調整いたします。一部旅程が変更される場合がありますのであらかじめご了承ください。


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上記の国内旅行は『トンボの眼編集室』が、『トンボの眼講演会会員』向けに企画および旅程を立案し、当編集室が指定する旅行会社に手配を依頼、旅行会社との間で受注型企画旅行契約を締結する受注型企画旅行です。取消料金等の旅行諸条件は、お知らせする手配依頼会社にお問い合わせください。

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『トンボの眼』編集室
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担当:佐々木 章

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